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アメリカの銀行 Top3ランキング
この記事では、アメリカの銀行Top3ランキングについて元銀行員の筆者が簡単に解説したいと思います。
アメリカの3大メガバンクと言えば、①JP Morgan & Chase、②Bank of America、③Citigroupの順に並びます。
補足: 日本でいう3大メガバンクと言えば、三菱UFJ、みずほ、三井住友の3行にあたります。
それでは、No.1のJP Morgan &Chaseから説明していきます。
No.1 JP Morgan & Chase
全米で総資産額No.1を誇る“JPMorgan Chase&Co.(通称 Chase)”。ニューヨークでは、Chaseのアカウントを持っていない人なんていないんじゃないの?っていうくらい人気です。
マンハッタンを歩けば一目瞭然ですが、街の至る所にChaseの支店がありATMが設置されています。筆者も長年Chaseをメインバンクとして活用していますが、Chaseのスマホアプリで簡単に入金や支払いなどの操作が行えるのでかなり便利です。
基本、アメリカのどこにいても一番見かけるのはChaseなので、銀行選びに迷ったらChaseをオススメします。
そして、新規で口座を開設する場合、ある条件に当てはまればキャッシュボーナスをもらえるので、気になる方は以下の記事をご参考ください。
もし4人家族で一人一人が口座を開設した場合、その条件に当てはまれば口座開設から15ビジネスデイ以内に$1,200(=$300×4)のキャッシュボーナスをゲットできるという事になります。(注意:キャッシュボーナス金額は4/14/2024現時点)
No.2 Bank of America
No.2のBank of Americaはと言うと、カリフォルニアでは支店もATMもよく見かけるので口座を持っている人は多いと思います。筆者もサブバンクとしてLAに住んでいた頃に口座を開きました。
口座を開いた目的は、新規で当座預金口座(checking account)を開設した場合、現金$100がもらえたのと学生でも簡単に作れるクレジットカード(Secured Credit Card)があったからです。
ただ、カリフォルニアでは使い勝手の良いBank of Americaですが、ニューヨークでは支店やATM数が非常に少なくて使いづらかったため、ニューヨークに引っ越した後はクローズしました。このように、州が変われば銀行の集中度も変わりますので、自分が住んでいるエリアで一番強い銀行をメインとして利用するのをお勧めします。
No.3 Citigroup
No.3のCitibankの口座は日本でも持っている人が比較的多いのではないでしょうか。海外への送金手数料が無料でできるので筆者の家庭でも留学時代はよく使われていました。また、海外にあるATMでその日のレートで現金を引き下ろせたりするので留学時代使っている友人もいました。
しかし、日本で持っている口座の場合だと、1日でATMから引きおろせる金額には制限があるので現地の口座も持っていないとかなり不便です。
後ほど銀行の支店数ランキングでも触れますが、citibankの支店数は他行と比較するとかなり少ないので、debit cardの使用としては不便かもしれません。ただ、最近Costco(コストコ)と提供したクレジットカードのサービスを始めた事でクレジットカードの利用者が増えているのは事実です。
それでは、次に総資産学ベースでのランキングTop5を見ていきます。
アメリカの銀行・総資産額ベース Top 5ランキング
Federal Reserve(連邦準備制度理事会)の統計結果によると、全米の銀行の総資産額ベースTop5は以下となります (9/30/2021時点)。日本円換算は簡単に$1.00=100円を利用しています。
アメリカの3大バンクはここでは1、2、4位に入っています。
ランク | 銀行名 | 資産額 (USD百万) | 日本円換算($1=100円) |
1位 | JP Morgan & Chase | 2,544,274 | 254兆円 |
2位 | Bank of America | 2,282,408 | 228兆円 |
3位 | Wells Fargo | 1,754,910 | 175兆円 |
4位 | Citibank | 1,022,795 | 102兆円 |
5位 | U.S. Bank | 544,075 | 54兆円 |
Federal Reserve Statistical Release
因みに、三菱UFJ銀行の米子会社であるMUFG Union Bankは27位で資産額は$133,260百万(=13兆円)でした。Union Bankはカリフォルニアを拠点に354の支店を構えていますが(2018年9月末時点)、9/21/2021にUS BankがMUFG Union Bankを約8億ドルで買収する事が発表されました。
日本語でのサービスがあることから、カリフォルニアに住んでいる駐在の方達に比較的人気ですが、カリフォルニア以外ではあまり支店を見かけないのでカリフォルニア州以外の方には個人的にはオススメしません。また、今回の買収により今後どうなるかは正直不透明。
次に、支店数のランキングTop5を見ていきます。
全米の銀行支店数 Top 5
全米の銀行支店数のランキングTop 5は以下の通り。支店数及びATM数は常に変動があるのでおよその数値で記載しています。
ランク | 銀行名 | 支店数 | ATM数 |
1位 | Wells Fargo | 5,700 | 13,000 |
2 位 | JP Morgan Chase | 5,100 | 16,000 |
3 位 | Bank of America | 4,400 | 16,000 |
4 位 | U.S. Bank | 3,000 | 5,300 |
5 位 | PNC Bank | 2,600 | 9,000 |
3位のBank of Americaは、2008年6月時点では6,131もあった支店を2018年6月までの10年間でおよそ1,700支店クローズし、およそ4,400支店にまで減らしました。
CNNニュース(1/12/2019)によると、2020年までにWells Fargoは800もの支店をクローズする計画であり、最終的にはおよそ5,000の支店数になると報道されました。
このように2008年のリーマンショック以来全米の銀行支店数は全体的に減少傾向にあります。
しかし、支店数で2位のJP Morgan Chaseは2018年11月にワシントン DCで最初の支店を開き、現時点ではDCエリアで8支店、他にもボストンやフィラデルフィアなどで新しく支店をどんどん開いていく計画のようです。
因みにNew YorkをベースにしているCitibankの支店数は米国内で704、外国にある支店数は172、米国内にあるATM数はおよそ3,200でした。
どこの銀行が人気で使い勝手が良いかというのは住んでいるエリアで変わってきますが、JP Morgan Chaseなら全米でNo.1の地位にいるので銀行選びに悩んだらChaseを選んで損はないはずです。
次に、アメリカ銀行選びの際の重要ポイントについてお話します。
アメリカ銀行選びの4つの重要ポイント
アメリカの銀行選びで一番大事なのが、FDICに加盟しているかです。
① FDICに加盟しているかどうか
FDIC(Federal Deposit Insurance Corporation)とはアメリカの政府機関・”連邦預金保険公社”のことで、要は銀行に預けているお金に対する保険のカバーがあるかどうか。
FDICに加盟している銀行であれば、万が一その銀行が破綻した時に一人USD250,000までなら保険でカバーされるというものです。
ある程度名の知れた銀行であればどこでもFDICに加盟しているはずですが、念の為FDICに加盟しているかは確認しましょう。
②支店やATMへのアクセス
次に考慮すべき重要ポイントは、支店やATMへのアクセスの良さです。
メインバンクとして利用する銀行の支店やATMが住んでいる家(及び職場/学校)の近くになかったからかなり不便ですよね。
そしてATM数自体少なくてちょっと州外に出張や旅行で行った時に全くATMが無いとかなり不便です。
携帯の銀行アプリが充実してからは、昔程わざわざATMまで行って現金を引き下ろすという事がなくなりましたが、それでも現金払いのお店(例えばNYで有名なステーキハウス・ピータールーガーとか)や昔から生き延びている小さなお店(デリとか)は多く存在します。
また、車のValet Parkingやホテルのハウスキーパーに渡すチップだって現金払いです。
結果、いざ現金が必要となった時に近くに支店またはATMがあるかないかで便利さが全然違いますので、基本自分が住んでいるエリアに加え全米で支店数・ATM数の多い銀行選びをオススメします。
例えばニューヨークだったらJP Morgan & Chaseがダントツ優位。カリフォルニアでしたら支店数の多さで言えばWells Fargoが現状1番ですが、Chase、Bank of Americaや日系サービスもあるUnion Bankなどの利用者も多いのではないでしょうか。
田舎の方でしたら地方銀行の方が使い勝手が良いかもしれませんので、他州への出張が多かったり地方銀行の口座だけでは不便と感じる場合はサブバンクとして3大バンクの口座も開設するというのも手です。
$100くらいまででしたらスーパーやドラッグストアで買い物をした際に現金をレジで引き下ろす事が可能ですので、近くにATMが無くて困った時は最終手段として利用しましょう。
注意)この際クレジットカードではなくデビットカードでの支払いが必要です。
③ 口座維持費がゼロかどうか
次に銀行選びの重要ポイントは、口座維持費が無料なのかどうかという事です。
日本だと新規で口座を開設する場合、最初の1~2年はキャンペーンの適用で当座預金口座の維持費がゼロですみますがその翌年からは毎年数千円かかったりするのは珍しくないと思います。(ゆうちょは無料ですが)
アメリカの銀行ですと基本口座維持費ゼロで当座預金口座(Checking Account)や普通預金口座(Savings Account)を開設できますが、維持費用をゼロにする条件がありますので知らないうちにサービス費用などが発生していたとならないように口座開設時に確認をしましょう。
<維持費用ゼロにする条件の例>
- 口座に$XXX以上キープしていなくてはいけない。
- direct deposit(ディレクトデポジット)の設置。→給料の入金設定
- 口座同士のmoney transfer(マニートランスファー)の回数制限。
少しでも高い利子が欲しいという方は、常に口座に置いておかなくてはいけない金額を増やすことで利率を上げる事ができます。
口座を開く際には、どのようなプランがあるのか見せてもらいましょう。
④ 携帯アプリの充実性
次に銀行選びのポイントで大事なのが銀行の携帯アプリの充実性です。
筆者はChaseの携帯アプリ(iPhone対応)を毎日利用していますが、ChaseのクレジットカードやInvestmentも全てリンクさせ、iPhone上でCheckのデポジット(入金)、クレジットカードの支払い、口座間のお金の移動など全て管理しています。
かれこれ10年以上Chaseのアプリを利用していますがバグったりした記憶はないです。
以上アメリカ銀行選びの重要ポイント4つでした。
最後に
アメリカの3大メガバンク及び銀行選びのポイントについて少しは理解して頂けたでしょうか。
Chaseで新規口座開設してキャッシュボーナスをもらい方はこちらの記事をご参考下さい。