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アメリカコロナの救済法案。米政府は第2弾の現金給付を検討中。

アメリカコロナの救済法案・現金給付について

アメリカでは新型コロナウイルス救済法案(CARES Act)の一つとして、受給資格者に対して一人あたり最大$1,200の現金給付を行いました。もし受給資格があるのにまだIRSからチェックを受け取っていない方は、10/15/2020までにリクエストすれば支払われます。

コロナの現金給付の申請(第1弾)

2018年か2019年のTax Return(確定申告)をした人は、何も申請をしなくてもこのコロナの現金給付が自動で支払われます。もし、この過去2年間Tax Returnを申請していなかった場合で受給資格がある場合は、IRSのウェブサイトにてNon-Filer Toolからリクエストをしなくては支払われません。締め切りは10/15/2020です。

受給資格は以下の通り。

U.S. citizens and U.S. resident aliens will receive the Economic Impact Payment of $1,200 or $2,400 if they filed married filing jointly and if they are not a dependent of another taxpayer and have a work eligible Social Security number with adjusted gross income up to:

  • $150,000 for married couples filing joint returns
  • $112,500 for head of household filers and
  • $75,000 for all other eligible individuals

Taxpayers will receive a 5% reduction in their payment for the amount their AGI is above these amounts.

Reference: IRS

17才未満のお子さんがいる場合は、一人につき$500現金給付されます。但し、2020年に産まれた赤ちゃんは残念ながらこのEconomic Impact Paymentの計算には含まれていないのでもらう事はできません。

死者にまで支払われたコロナの現金給付

総額2.2兆ドル(約220兆円)の予算で法案されたCARES Actにより、アメリカの受給資格者に現金給付がされました。しかし、IRSはかつてない速さで支払いを進めた結果、既に亡くなっている約110万人にまで支払われていた事が判明。

GAO(米政府監査院)によると、4月末時点で死者に支払われた総額が約1.4億ドル(140億円)であり、チェックで支払われてまだ入金がされていないものに関しては既にTreasury Departmentがキャンセル手続きをしているとのこと。しかし、ディレクトデポジットで直接銀行口座に入金があった分に関してはキャンセルは今更できないし、特に夫婦で持っている銀行口座であれば回収をするのは不可能。入金された日が亡くなった後だった場合はパートナーの分をIRSに返金しなくてはいけません。

もし、残された家族や親族がその亡くなった人へ送られたチェックを代わりに入金して自分の物にしてしまった場合、ペナルティーとして最大10年間のプリズン生活を送ることになるようです。

もしディレクトデポジットで入金があった場合や既にチェックを入金してしまった場合は、IRSにチェックを書いて返金をしなくてはいけません。
返金の仕方はIRSの公式サイトに記載されています→IRSのQ61参照

コロナの現金給付・第2弾

現在アメリカでは第2弾の現金給付を検討中で、Heals ActになるかHeroes Actになるか現時点(8/7/2020)で未定。

Heroes Act (民主党)

Heroes Act(民主党)の予算は3兆ドル。

CARES Actの一人最大$1,200まで支給というのは変わらないですが、扶養家族がいる場合は扶養家族のメンバー一人あたり$1,200を最大3人まで支払われます。特に年齢に関しての規制もなさそうなので、17才以上のお子さんも含まれる可能性大。第1弾のCares Actは17才未満のお子さんのみに限定されていたのと金額が一人$500だったので、扶養家族がいる家庭には嬉しい。

そして、失業ベネフィットはCARES ACTと同じで、住んでいる州が定めた失業保険の金額に追加で一週間あたり$600が失業者に支払われます。7/25/2020でこの追加の$600の支払いはストップしていますが、元々低賃金だった人は働いていた時の給料よりももらえていたので人によっては失業中の方が嬉しい場合があってちょっと複雑ですね。

Heals Act (共和党)

Heals Act(共和党)の予算は1兆ドル。

こちらも基本一人最大$1,200までの支給で、扶養家族がいる場合は扶養家族のメンバー一人あたり$500を年齢制限無しで支払われるので、17才以上の高校生や働いていない大学生も人数分支援される事となります。大家族には嬉しい。

そして、CARES ACTやHeroes Actとの大きな違いは、失業ベネフィットの金額です。現在CARES ACTでは州が定めた失業保険の金額に追加で一週間$600支払われていますが、Heals Actでは最初$200/週に下げ、10~12月の期間は$500/週を最大とし、失業前の給料の70%にマッチするよう支払われる予定。

まだどちらの案が通るかは未定。